2015年07月30日 [経営管理]
≪賃貸経営≫家賃はまだ下げてはいけない
今日は、「それでも家賃はまだ下げてはいけない」という
テーマでお話ししたいと思います。
空室が埋まらないと直ぐに家賃を下げる大家さんが
かなり多くいらっしゃいます。
しかし、簡単に家賃を下げてはいけません。
あなたが空室を抱えて苦しいときも、
家賃を下げるのは、あくまで最後の手段だということを
しっかりと心得ていなければいけません。
大切なことは、大家であるあなたが「絶対に家賃は下げない」と
強い決意をもつことです。
場合によっては、管理会社から、
家賃下げを検討してみてはどうかと提案があるかもしれませんが、
すぐにそんな話に乗ってはいけないのです。
そもそも、あなたは、家賃を下げる前に、どのような手を打ちましたか。
本当にもうやるべき対策はありませんか。
リフォームをしましたか。
イメージアップ作戦は試してみましたか。
入居者募集チラシやホームページに工夫をしてみましたか。
募集の間口を広げてみましたか。
フリーレントの導入は検討してみましたか。
礼金や敷金などの募集条件を見直してみましたか。
不動産会社のやる気を引き起こすインセンティブを考えましたか。
お部屋が素敵にみえる工夫を凝らしましたか。
家具・家電付き物件として募集してみましたか……。
実際のところ、家賃を下げているケースの多くで、
大家さんがやるべきことが、まだいくらでもあるのに、
という場合が多いのです。
今挙げた例はほんの一部でしかありません。
やっていないことが一つでもあれば検討してみることです。
家賃は一度下げてしまうと、
再び上げることが難しくなってしまいます。
もう、万策尽きたというところまで、
値下げという手段はとるべきではないのです。
最近は、入居者さんから「家賃を下げてくれないか」と
要求される事例も増えています。
中には、「下げてくれなきゃ、出ていく」と
大家さんを揺さぶってくる入居者もいます。
大家さんの中には、面倒くさいことになるのは嫌だということで、
「1000円くらいならいいか」
「2000円なら我慢してしまおう」という方もいるようです。
しかし、たとえ1000円であったとしても、
年間で12000円の収入減。
4年間で考えると、48000円も家賃収入が減ってしまうのです。
ご入居者からの家賃減額要求を安易に認めてしまうと、
他の入居者に波及してしまうこともあります。
たとえば、
隣室の入居者が「お隣の○○さん、家賃を下げてもらったそうじゃない。
俺の方も下げてよ」と値下げ運動が伝播してしまうのです。
こうなってしまうと、もう面倒くさいなんて言っていられなくなります。
一人の家賃値下げを認めると、他の入居者からの要求を拒むのが
困難になってしまいます。
ドミノ現象のように、総崩れになってしまう恐れがあるので
特に注意が必要です。
くれぐれも、賃貸経営を圧迫する家賃の値下げだけは、
安易に行わないようにすることがとても重要です。
空室に悩まされていても、他に方法がないかどうか、
しっかりと検討しつくすことが大変重要になります。
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