2013年12月15日 [物件入手]
≪不動産投資≫ 独居暮らし高齢者の多い中古物件
ある不動産投資家からご相談を受けたのですが、
購入したい物件があるのだけど、
総戸数10戸の物件で、5戸が70歳以上の高齢者の一人暮らしだというのです。
別に年齢で差別するつもりはないのですが、
オーナーチェンジで物件を購入する際には、
高齢者の単独入居が多い物件は見送った方がいいと思います。
なぜかというと、オーナーチェンジで物件購入する場合、
高齢者の属性や事情について把握するのにどうしても限界があるからです。
私が、そういった物件の大家さんと話をしていて感じるのは、
売主さんとなる大家さん自体が、ご入居されている高齢者の方について、
現在の状況をわかっていないことが多いです。
長く住んでいる高齢入居者の場合、
家族との関係が現在どうなっているかについても、
過去の更新手続きの際に、しっかりフォローできていないケースが
少なくありません。
実は、私も冷や汗をかいたことがあります。
オーナーチェンジで物件を購入したのですが、
その物件に入居されていた高齢者の方が
家賃滞納を始めたのです。
年金をもらっているのだから、家賃を払えるだろうとタカをくくっていたのですが、
この方、実は無年金者だったのです。
しかも、旧社会保険庁の怠慢業務による「無年金者」ではなく、
自発的な無年金者だったのです。
まさか、まさかです。
さらに困ったのは、親族のつながりもなくなっていたことを
つかみきれていなかったことです。
初期の契約では、家族の存在もありましたし、
連帯保証人もいたのです。
奥さんと娘さんとはいろいろあって、その後、縁を切られていたのです。
連帯保証人も音信不通になっていました。
この方が、滞納をされるまで、全く事情をつかめていませんでした。
その方は結局退去ということになりましたが、
大変だったのを覚えています。
もちろん、長く住まわれている方で、
フォローができていないのは高齢者に限りません。
しかし、仕事をもっている若い方に比べ、
高齢者の方はこのような問題が起こると難題になりやすいといえます。
誤解のないように言っておきます。
決して高齢者を入居させるな、ということではありません。
物件購入後、はじめから、ご自身で審査をして、
高齢者の方を入れるのであれば問題はないでしょう。
更新時のフォローも注意していればいいのですからね。
でも、オーナーチェンジで物件を買って、
ご入居されている方も引き継ぐのであれば、
事情がつかめず、なかなか難しい面があります。
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