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2014年11月29日 [経営管理]

≪賃貸経営≫残置物は、書面で所有権放棄をさせる!

このところ、私は、セミナー講師づけの毎日になっています。

昨日は、名古屋で、業者さん向けのセミナーを行ってきました。
受講者が、300名以上もいて、
これだけ大きな規模のセミナーは、久しぶりになります。

さて、本日は、賃貸経営を行ううえで、
避けて通れない退去時の業務に関して注意することについて
お話ししたいと思います。

管理会社に委託している大家さんは、
無関心になりがちですが、
管理業者さんも、優秀な業者さんばかりではありません。

賃貸経営を行うからには、
個人の不動産投資家や大家さんも、
基礎的な事項はしっかり把握していないといけません。

まずすべては、
ご入居者の「退去予告」「解約通知」から始まります。

必ず、文書で行うよう徹底することが大切です。

管理会社さんによっては、電話で受けたりするところもありますが、


証拠を残すために、文書で申し出てもらいます。

入居者募集をして、次の入居者が決まったと思ったら、
出ていくのを止めたなんて
入居者が言い出したりすることがあります。

退去予告を取り消すと言ったはずだよ、と
平気で嘘をいう入居者もいます。

後でもめないように、必ず退去通知は文書で受け取ることが重要です。

次のポイントは、退去の立ち会いは、
荷物の搬出が終わった状態で実施することです。

これって実はとても大事なことですが、重視されていないので、
声を大にして気をつけてくださいと言いたいです。

ちょっとくらいいいや、という大らかというかアバウトな大家さんは、
トラブルに巻き込まれることがあります。


もし、室内に残置物がある場合には、
その所有権を書面で放棄してもらうようにすることです。


たまに、「後で取りに来たい」という入居者がいますが、
その場合にも、一応書面上で所有権を放棄しておいてもらいます。

万一、なくなったりキズがついたりしても、
貸主(や不動産業者)に対して一切請求はしないと
一筆もらっておくことが大切です。

もし、残置物を取りにこないなんていう事態になった場合に、
その部屋をいつまでも貸せなくなってしまいます。

ぼーっと賃貸経営を行っていると恐ろしいことに巻き込まれることもあります。

その筋のとんでもない入居者などは、
「置いていった荷物の中に、高価な宝石があったのに、なくなっている」
なんていちゃもんをつけてくることもあり得るのです。

さて、いよいよ退去の立ち会いです。
残念ながら、すべての入居者が分別のある方ばかりだとは言えません。

大家さんは、入居者が退去した時、どういう状態であったかについて、
後々きちんと説明ができないといけません。

そのために、チェックリストに借主のサインをもらったり、
写真撮影をしておくことが重要になってきます。


その中でも、写真を撮って、ビジュアルで記録を残すことは、
絶大な効果があります。


写真に撮っておけば、キズがあったとか、なかったというような
問題を減らすことができるのです。

@ 写真を撮るときには、明るい方を背にして撮影する。

A 壁を写すときには、
 やや斜めの位置から取ると光の反射の影響を受けにくい。

B ストロボは使用しない。

それぞれ撮影の基本ですが、
Bのストロボを使用しないということは、
結構、盲点になっているので皆さん注意してください。

試しにデジカメで壁のクロスを撮影してみると分かるのですが、
ストロボを焚いてしまうと、汚れがあっても、
とても真っ白なきれいなクロスとして映ってしまいます。


クロスの汚れを撮影したいときは、
むしろ、少し暗めに撮った方が、汚れがよく写ります。


露出の調節ができる場合は、絞りを少し余計に絞って、
暗めに移すのが、汚れをはっきりとらえる撮影法になります。

また、記録を写真に残すときに、
ただ撮っても、何の写真か分からないので、
付箋を、汚損や破損のある部分の周囲に貼って写真に写りこませます。
付箋には通し番号を記しておきます。

そして用意した間取り図の中に、番号を記して、
「@キッチン、シンクわきのクロス汚れ」などと書いておくと、
とても分かりやすいと思います。


写真は、全体像が分かる引きで写したもの、少し寄ったもの、
クロースアップと3種類撮影しておくと完璧です。


大家の皆さん、スムーズに退去作業を実施して、
サクサクと現状回復に取り組み、
出来るだけ早く次の入居者を見つけることが、
収益を上げるためのポイントです。

原状回復の費用負担をめぐって、
退去した借主さんと揉めている場合ではありませんね。





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